ぼく勉の理珠とうるかの誕生日に関する一考察です。
※涼さんの小ネタで、マチコがメイドカフェオーナーになっている世界線でのひとこまです。 春の近づくこの季節、卒業に縁があるのは学校だけではない――いや、世の中が四月をひとつの区切りとするせいで、この店も否応なく巻き込まれているという方が正しいの…
※本作は、こんぺいとうさんの「古橋文乃ストーリーズ」の世界の三次創作(二次創作の二次創作)です。未読の方はぜひこの機会にご覧くださいませ。 shiroxatou.hatenablog.co 銀星珈琲の朝は早い。朝一番の客としてからんとドアベルを鳴らし、着ていたスプリ…
――だから文乃さ、ときどき「重いよね、ごめんね」って俺に謝るんだけど、いやいや、俺の方がたいがいじゃないかって思うんだよ。 例えばこないだ、大森と小林と3人で久しぶりに飲みに行くって時もさ、「よし小林も揃ったし、んじゃ行くか!」 「ん? あ、ご…
一人でコーヒーカップに乗る。兄の追体験をするため、雪希はひとりクリスマスの遊園地を訪れて……。
※過去の自作の再掲です。 ※マリみてのキャラ視点…ではありません(正確にはとある作品とのクロスオーバーですが、そのままお読みいただけるとは思います)ケーキが売れない。 通りに面した屋台で、私はほうっと溜息をついた。少しあくびも混じっていたかもし…
「ねえママ、どうしてママはボクっていうの?」 「……」 「ねえママ、どうしてママはうぐぅっていうの?」 「うぐぅ……祐一君、意地悪だよっ」 「シミュレーションしてるだけだぞ」 そう言って、隣室のベビーベッドを俺は見やる。 先端に金色の星を飾ったもみ…
<趣旨> 私の大好きな「月宮あゆ」は、ゲーム「Kanon」のキャラクターです。 現代で彼女のことを説明するのに、さまざまな思いから「ぼくたちは勉強ができない」の「古橋文乃」にシナリオをなぞってもらうという方法を思いつきました。 初出まで遡ると約20…
趣旨や、これまでのお話は前編をご覧ください。では続きです。<恋、そして……>(お母さんは旅行中、ということで、彼女は何日かこの家に一緒に泊まりました。主人公の叔母と従妹と、まるで本当の家族のようにご飯を作り、それを囲んだりして、それはそれは…
雪はこころにふるんだって、素敵な言い回しですよね。 文庫本から顔を上げて発せられたそのセリフに、白いカーディガンを羽織った彼女が、一段ときれいになった気がした。 うん。お待たせりっちゃん、と、わたしは脱いだコートをたたみながら、向かい側に腰…
※過去の自作の再掲 ……ずっと変わらないよと抱きしめては 何もかも手に入れたと思っていたよ。 《Yestaday,Once more》 「えいやっ」 ベッドを持ち上げると、フローリングの床の上に、リボンが挟まっていた。 深い緑の、リリアンカラーというべき色の、少し癖…
あの頃って、僕達は、夜の空を信じてた。 大学を巣立とうとする蓉子はひとり、雨に煙る構内で物思う。
※過去の自作の再掲 ※推奨:『パラソルをさして』付近まで読了 「同学年じゃ姉妹になれないのかなぁ」 と、由乃さんが急にそんなことを言い出した。 《 ミス・アンダスタンディング 》 「双子だって生まれた順で姉妹になるんだし、同学年って言ったって厳密に…
※過去の自作の再掲 ※要:『妹オーディション』読了 《正映鏡》 寝不足気味の頭を振って、私は今日も、鏡の前に立つ。 寝乱れたままの髪の毛に右手を当てると、『鏡』の中の私はいつも通り、向かって左側の手……『右手』を上げた。 ぼうっとしていた頭が、見慣…
虫の音が、りりりと鳴って。 窓はしまってるのに、鼻の奥に、外のキンモクセイの香りがする。 腰を下ろしたラグの上から俺は、ベッドの上で、あどけない顔をして眠る文乃を眺める。 ずっと繋ぎっぱなしで、しっとりとした手を組み替えようとして。 幸せなそ…
※過去の自作の再掲 ※要:『レイニーブルー』の読了 梅雨明けがTVで宣告された日の、晴れ上がった朝早く。 私は中庭でようやく一人になった標的へ、ごきげんようの挨拶もなしに低い声を飛ばした。 「……しゃべったわね、志摩子さん」 「あら、何のことかしら…
白薔薇・志摩子の机の上にふいに置かれた紙片。そこには、たった一言の問いかけが書かれていた。 ※「ONE~輝く季節へ~」「To Heart 智子シナリオ」の知識があるとより楽しめます。
突然ですが、告白してもよろしいでしょうか~? 鹿島は問いかける。心に描く、大切な人へ向かって。