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理珠とうるかの誕生日について(ぼくたちは勉強ができない・私論)


先日の『五等分の花嫁』の中野家五つ子誕生日を受け、いまだ公開されていない二人の誕生日についての個人的な考えです。
後付け設定すると「なんで成幸、お話の中で祝ってくれなかったのさ!」となるから明かされないんでしょうが、それをなるだけ避けられそうな日を考えてみました。
SSではないので、ヒロインズの呼び方は固くしています。

<まずは私の仮説>
理珠は「3月2日」、うるかは「8月14日」ではないか?

<決まり方を振り返ろう>
そもそも、他のヒロインの誕生日はどう決まってるのでしょうか。
作中で明確に誕生日が出ているのは、 小美浪あすみ(4月9日)・桐須真冬(12月28日)・関城紗和子(8月3日)の3人。
そして、作中ではありませんが、作者の筒井大志先生から明言された古橋文乃(10月23日)も、公式設定として加えてよいでしょう。
文乃の誕生日に言及したツイートで、筒井先生は、"「ふみ」のなので、10/23です。"と発言されていますので、「語呂合わせ」は一つの要素として考えてよさそうです。
紗和子も「さ(3)わ(≒は=8)こ」で、3と8が使えそうなところ、理珠ルートが夏を舞台にしていたので8月3日になったと、私は推測しています。
そして、ここからは推論に推論を重ねてしまいますが、名前から数字が出てこない場合は、関連する語句やイメージからの発想なのかなと。
例えば、あすみ。これは数字からの逆発想で、非常に非常に言い辛いのですが……昼食にも事欠く、浪人中の苦学生という環境「四(4)苦(9)八苦」が由来なのかなと思われます。 また、4月生まれとすることで、三人娘たちよりも確実にお姉さんというイメージも付きますし。
そして、真冬。キリスト教がモチーフと最終巻後書きで明言されていますので、クリスマスでもよさそうですが、それではあまりにあざとい。
なので、教会暦でいうクリスマス時期――ミッション系大学の説明から引きますと、キリスト降誕を待ち望む期間(降臨節)からキリスト誕生を祝い、地上への顕現を祝う顕現日までの約5週間――の間で、冬休みのため生徒や同僚に祝われる可能性がなく、かつ、年末~松の内という他の祝い事とも被らない、仕事納めの12月28日がチョイスされたのだと考えます。

<では、理珠の誕生日は?>
では本論です。まずは理珠。
勉強係を始めた段階では、成幸が理珠を女の子として意識していませんから、誕生日は知らないと考えるのが自然です。
何か、原作の描写からうかがえることはあるでしょうか。
ひとつの鍵になるのは、紗和子。熱烈な理珠好きの彼女が、理珠の誕生日へ言及している場面はありません。理珠ルートで自分の誕生日を祝われた時でさえ、です。
もし、理珠ルートの共同生活中に理珠の誕生日が来ていたとしたら必ず祝ったでしょうし「理珠の時はこうだったわね」「私からのプレゼントは気に入ってもらえてるかしら!」とか、何かしら言い出しそうです。
そもそも、紗和子の誕生日が明かされたのは、理珠が、昔うるかと唯我家で停電に遭ったことを回想しながら話を振ったからです。もし仮に、4月や8月付近が自分の誕生日だったなら、この時に自ら触れてもおかしくないでしょう。
つまり4~8月は可能性として低い、と考えてよいのではないでしょうか。
また理珠には、高1の時から親友の文乃がいます。文乃の性格的に、理珠の誕生日を知らないままで過ごす、知ってて何もしないというのは、考えにくい。
理珠が文乃の誕生日を祝っているシーンもないため描写を省いたというのは簡単ですが、理珠の好意をかなり早くから知っていた彼女。成幸と顔をあわせている時期であれば、「もうすぐりっちゃん、誕生日なんだよ」と耳打ちしてくれるんじゃないかと思います。
誕生日を知った成幸が、理珠にプレゼントを渡すタイミングには事欠きません。なにせ理珠は成幸と、すごく一緒にいる女の子です(ふんす)。
平日は勉強会でほぼ毎日、夏休み中は夏期講習。教師を目指すと決めてからは緒方うどんでバイトもしてるし、お正月にも二人きりで会っています。センター試験後にも、理珠と紗和子は唯我家に勉強に来ていますしね。
紗和子が言及することも、文乃が教える機会もなく、成幸が理珠に渡すチャンスもない。そんな時期はあるのでしょうか。
原作中の8月以降で、成幸が理珠にも紗和子にも文乃にも会わなかったと思われる時期は極めて限られます――バレンタインデー後から入試(国立前期日程)の日、そしてそれから合格発表があるまでの間。現実世界では2月15日~2月25日前後~3月6日前後。
この時期であれば、皆もあえて理珠の誕生日を話しそうにはないですし、仮に文乃がスマホ経由で伝えたとしても、成幸がお祝いをするためには、個別に呼び出すか、親父さんの待つ家に行くかです。他のヒロインに気持ちが向いている時は、決してしないはず。
最も好意が強くなる理珠ルートでは『ゲーム』の縛りがありますから、文乃も余計な口出しはしないでしょうし、理珠も、合否待ちの微妙なタイミングで自ら「私、もうすぐ誕生日なんですよね」とは言い出し辛いでしょう。
この期間の間に、何かの語呂合わせのできる日はあるでしょうか?
…… 苦しいですが、「ス【リー】・【ツー(≒ズ)】」で「3月2日」。ついでに、ちんまいちんまい言われる理由も早生まれということで……って歳でもないですね(苦笑)
仮説:数字の語呂合わせ「スリー・ツー」で3月2日ではないか?

<うるかは?>
うるかは理珠より難しいです。まず語呂合わせは(私には)思いつきません。すると原作を追って、ありえない可能性をつぶしていくしかありません。
理珠と違って、うるかと成幸は長い付き合いです。物語が始まる高3春の時点で、成幸が誕生日を知らないという可能性は、極めて低い。もし成幸がぼやっとしていても、うるかの好意を知っていて、水希の誕生日まで把握している同級生・小林が教えないわけがない。水希本人もうるかにぞっこんですから知ってそうですし、スルーしようもんならどつきかねません。
すると、考えられる可能性としては「知ってはいるけれども、わざわざ家までプレゼント渡しに行くのは恥ずかしいな」「でも次会うときは祝うの遅すぎるな」という状況でしょう。
中学・高校共通でそれが考えられるのは、長期休みである夏休みか、春休みのど真ん中あたりでしょうか。
しかし春休みの中頃、3月中~下旬だと仮定すると、うるかルートで全く言及がないのはおかしい。
一ノ瀬高校の卒業式は(現実には不自然なぐらい遅い)3月下旬と思われます。うるかに告白され、卒業旅行に行き、返事に悩んで、空港で想いを伝え旅立ちを見送るまでのどこかに、うるかの誕生日があるとしたら、成幸がそれを無視できるわけがありませんよね。
もし更に遅く、卒業式以降の誕生日だったとしても、うるかとしばらく会えなくなるんですから、空港で何も言わないのも、プレゼントをあげないのも変です。
というわけで、うるかのアイコンである水泳のシーズン、夏の方で考えてみます。
それっぽい日はあるかと『プールの日』という記念日を探しましたが、残念ながら存在しないようです。
では『水泳の日』は? あります。8月14日です。
この日は旧盆中なので、受験時期はさておき、中学生の成幸は、家族と輝明さんを偲んでいることでしょう。また、現実世界の高校の水泳大会は概ね8月20日ごろですから、本番1週間前の水泳部が猛練習中であることは、想像に難くない。
だから成幸も、邪魔をしないようにと控えめに――例えば当日、水希と連名で、お祝いと応援を兼ねたメッセージを、ようやく慣れてきたスマホから送る程度にしたのではないでしょうか。
これなら深く描写するまでもないし、うるかもへにゃっとなるぐらい喜びつつ、「応援ありがと!」ぐらいの返事をして完結。
夏祭りがかなり微妙なタイミングですが、あの時点の二人の関係であれば「もうすぐ誕生日なんだよね」「だよな」のやり取りを口にするハードルが高くても不自然ではない。そして事後は、大会のことと「告白の練習」のことが大き過ぎて、2人とも改めて祝うどころではなくなったのでは。
仮説:『水泳の日』の8月14日ではないか?

<終わりに>
少し前、Twitter上で「原作者に展開予想を送り付けると、パクったパクられたトラブルを防止するため、その展開は絶対日の目を見ない」という呟きを見ました。
あくまで、どうやったら原作と整合性が取れるかなという個人的な推論であることを繰り返しておきます。
仮にいつになったとしても……二次創作で補完する準備はできている(笑)